講演・登壇
2021年7月14日
【イベントレポート vol.54 青山社中フォーラム】デジタル庁が動き出せば日本は変わる
5月27日に、平井卓也大臣に青山社中フォーラムに登壇いただきました。今回はそのレポートをお届けします。
デジタル庁が動き出せば日本は変わる
~平井大臣が青山社中フォーラムで語られたこと。すべての行政手続をスマホで60秒の世界に~
平井卓也氏(以下、平井) 私は昨年(2020年)9月16日、菅内閣のデジタル改革担当大臣になりましたが、その1年前(2019年)、安倍内閣の時にいちどIT担当大臣を辞めています。その時の退任会見で「今のIT担当大臣というポジションでは日本のデジタル化を進めるのは無理だ」ということを言いました。
その後、自由民主党政務調査会のデジタル社会推進特別委員会委員長に就任し、そこで「デジタル・ニッポン2020」という政策提言を取りまとめました。それを当時、官房長官だった菅現総理に、私から説明しています。そして現在、菅内閣でデジタル改革担当大臣として、実際にそのプランを実行しています。私にとってみれば、これはまさに自分が望んだポジションで、自分が望んだ仕事をやっているということなので、失敗は許されないし、逃げることはできない。そう考えています。
いままでのIT担当大臣は、いわゆる無任所大臣で、足場となる役所がなく、権限もほとんどありませんでした。権限は政府CIO(内閣情報通信政策監)にはありますが、大臣にはないんです。
それが、今国会に提出・成立したデジタル改革関連法案によって変わります。9月にはIT政策担当大臣からデジタル大臣になります。デジタル庁のトップは総理大臣ですが、その下のデジタル大臣には各省に対する勧告権があり、各省はそれを最大限尊重しなければならないという関係になります。
また、これまではIT関連、システム関連については各省がそれぞれ予算を要求し、各省がバラバラにシステムをつくっていたのを、今後はデジタル庁が予算を一括要求し、各省に分配するという仕組みも入れました。同時に、いままではほとんど関与していなかったと言っていい地方自治体のシステムも、政府のほうで構築するガバメントクラウドに、移行できるものから移行していこうということになります。
これらがちゃんとできれば日本の国のシステムはガラッと変わります。
日本の情報システムをつくり替える
デジタル庁にはいろいろなミッションがあります。ひとつには、現在、国の情報システムの年間予算が8000億円なんですが、その中には維持管理費5000億円以上が含まれていて、本当に新規の整備と言えるものはほとんどない。そういう日本のシステムの構造を変えていこうということです。ここのアーキテクチャーの抜本的な見直しを5年間でやりきろうと考えていますが、これは国のシステムをほぼほぼつくり替えるということになります。実現すると、維持管理コストがドンと下がるだけでなく、柔軟性のある変化に強いシステムになります。
それから、全部クラウドベースに持っていくということ、いろんなシステムをコンポーネント化していくということも手掛けます。地方自治体の17業務(住民基本台帳、選挙人名簿、地方税、国民年金、児童手当、生活保護など)に関しても標準化とクラウド化に持っていきます。
自治体にとってシステム維持管理は重荷なのですが、そこはある部分は国が予算の方も面倒を見る、ただし国が用意する標準システムに合わせてください、ということになります。もちろんそれぞれの自治体が独自にやる事業については、標準システムのパラメーターを変えて対応してもいいし、それで対応しきれないものはアディショナルにつくることもOKです。システム調達の負担を軽減して、地方自治体の政策の選択肢が増えるというようにしたい。まずこれが一つです。
またこれからシステムを発注するときに、できるものは内製化していこうと考えています。例えば厚労省がいま色々なアプリをつくったりしていますが、こうしたものもできるものはデジタル庁が最初から関わる。ですからデジタル庁がかかわる霞が関関連のシステムには、自らつくる政府共通のシステム、各省と一緒につくっていくシステム、そして各省がつくるシステムへの協力、この三通りがあると考えています。
いまわれわれデジタル庁準備室が考えているアーキテクチャー通りに日本のシステムを変えることが出来たら、政府のシステムに関しては、「周回遅れ」と言われている日本が、世界最先端になると思います。
すべての行政手続を「スマホで60秒」の世界に
われわれが目指しているものは、UI/UXを徹底して国民目線で変えていくということであり、最終的にはすべての行政手続はスマートフォンを使えば60秒以内に完結する、そういう世界にしていきたいと考えています。
さらに強調したいのは、デジタル庁はデータ戦略、そしてデータに関するオーソリティになるということです。先日、データ活用のルールを定める「包括的データ戦略」を発表しましたが、情報連携基盤であるとか、情報をどのように流通させるかということ、そのベースとなるまさにベース・レジストリ(公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照される、人、法人、土地、建物、資格等の社会の基本データであり、正確性や最新性が確保された社会の基盤となるデータベース)の指定と整備もやらせていただきます。
このデジタル庁のセキュリティ部門は、今までの官庁よりワンランク上に置きたいと考えています。デジタル庁にはセキュリティの専門家を配置していきます。これはIPA(独立行政法人情報処理推進機構)やNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)とも協力するのですが、政府のシステムのアーキテクチャーを変える際に、そこでセキュリティの概念も変わっていくわけです。エンドポイント(パソコンなどの端末)のセキュリティはゼロトラストが原則(「全て信頼できない」というセキュリティ上の考え方)。各省ごとのEDR(Endpoint Detection and Response=エンドポイントでの検出と対応)次第ということになりますので、今までの政府のGSOC(情報セキュリティ監視センター)もNISCと一緒につくり直します。
データに関しては、海外とのDFFT(データ・フリー・フロー・ウィズ・トラスト=信頼ある自由な情報流通)についても、海外のカウンターパートと意見交換を始めています。国際連携の役割もデジタル庁が担っていきます。
マイナンバー・マイナンバーカードの活用
今回、デジタル庁をつくるに際し、われわれデジタル庁準備室は、どんな法律をベースにつくるべきかと議論してきました。昨年9月に組織が発足してからメンバーで合宿をしたりもしながら議論し、そして最終的に法律の形にしたのですが、非常に大きなポイントは、2001年に施行されたIT基本法を廃止して、デジタル社会形成基本法に変えるということです。
IT基本法というのは高度情報通信ネットワークのインフラをちゃんと整備しましょうというものでした。実はその目的は達成されていたんです。ところが、そのネットワークを十分に使いきれていなかった。まさにデジタライゼーションができていなかった。そこが一番大きな反省点です。
そういう意味で、今回このデジタル社会形成基本法においては、日本の目指す未来社会像を明確にしたうえで、それを引き寄せるためにはどうしたらいいかということに重きを置いています。
マイナンバーに関しても、デジタル庁が施策の中心になっていきます。マイナンバーをうまく活用するためにも、今回いくつかの法律を出せていただきました。そのうちの一つが個人が指定した公的給付受取口座に、希望者の申し入れでマイナンバーを紐づけするという制度です。今回、初めて特定 公的給付の指定を、低所得の子育て世帯を対象とした「子育て世帯生活支援特別給付金」に対して行いました。これで何ができるかというと、マイナンバーで情報連携ができるようになります。6月には各世帯の世帯収入がはっきりしますので、それが分かった時点でプッシュ型で、つまり申請なしで行政や個人の口座にお金を振り込めるようになります。そういう意味で、今回の法律によって変わることはいくつもあります。
昨年の一人10万円の特別定額給付金については痛い思い出がありますが、あれと同じようなことは今回の法律によって避けることができると思っています。そういう意味で、マイナンバーとの情報連携が重要になってきます。
マイナンバーカードはデジタル時代の最高位の身分証明書です。これまでのアナログの世界では皆さん、運転免許証を身分証明書代わりにしていましたが、今後はマイナンバーカードを使ってもらいたい。このカードの中のICチップはネットワーク上でも皆さんの本人の身分を証明することができるので、デジタル社会の安心安全を考えた時には絶対必須アイテムということになると思います。
2022年度中には、スマートフォンのICチップとも連携できるようにします。スマートフォンさえ持っていれば、マイナンバーカードを携行していなくても、いろんな行政手続ができるという世界がすぐにやってきます。
いま行われているワクチン接種に関しても、いろんなシステムが開発されています。われわれが関与しているのは「VRS」というワクチンの接種記録をクラウド上で管理するというものだけですが、この中には皆さんのワクチン接種の記録が残りますし、乳幼児期からの各種ワクチン接種の記録もマイナンバーカード、そしてマイナポータル経由で見られるようになります。またワクチン接種証明書に関する議論もありますが、これをどこが発行するにせよ、われわれはデータベースをちゃんと持っていますので、このデータベースが機能すると考えています。これがガバメントクラウドの一つの先駆けプロジェクトとなると思います。
このクラウドを使って各自治体がワクチン接種のデータを管理するのですが、論理的には区分されていますので、各自治体にとっては今まで管理していた方法と一緒です。ただ国の方で用意したクラウド環境を使ってもらうということです。これは国が一元管理をするというではありません。そこは今までと変わりません。
デジタル庁には局長も課長もなし
あと少し、デジタル庁の組織について、お話をさせていただきたいと思います。
デジタル庁はトップが総理大臣、そしてデジタル大臣がいて、副大臣、大臣政務官がいます。さらにそこにもうひとつ「デジタル監」というポストを置きます。このデジタル監の任免は内閣総理大臣の申し出により、内閣が行うことになりますが、現在の政府CIOに代わるポストになります。このデジタル監は民間から採用しようと考えています。テクノロジーのことを理解している人、デジタル庁が目指している方向性に賛同してもらえる人、そしてそういうことを一緒に進めていける人という条件で考えています。
さらに、そこを支えるプロの専門家と役所の幹部の方々についてもすでに人選が決まりつつあります。民間からも、常勤、非常勤と募集をしていますが、民間からは今回、全体で500人規模の中、120~130人、デジタル庁に来ていただこうと思っています。先日、新卒者向けの説明会でもお話ししたのですが、いま新たに大学等を卒業されて役所を目指している方々の間でもデジタル庁は関心事になっているなと感じています。
こんなふうにしてデジタル庁をつくってきているわけですけど、この役所には局長とか課長といったポストはありません。プロジェクトごとに責任者ははっきりさせますが、霞が関のヒエラルキーを壊して、官民連合体の組織としてスタートしようとしています。いままで霞が関では全くなかった官民連合体の組織、フラットで風通しの良い、なおかつ情報共有に関しても新しい方法でやっていこうと考えています。民間の人が力を発揮しやすい組織にしていきたい。
役人の皆さんも最初は戸惑うかもしれませんが、ここは完全に今までの霞が関とは一線を画した組織にすると決めていて、その方向で今、仕事の割り振り、アジェンダ設定等々もやっています。「壮大な計画だ」、「チャレンジだ」と言われていますが、そうじゃないと、縦割りというものに慣れ切っている霞が関では、放っておくとデジタル庁の仕事でさえも内部で縦割りになってしまう可能性がある。そういうものをぶっ壊したところからスタートする。そこで一歩も譲らずスタートさせるということが私の一つの大きな仕事ではないかと、そんなふうに思っています。
またデジタル庁は、新しいデジタルワーキングスタイルを自らが実践するということで、今回の民間の人材の採用も、東京近郊在住ではなくて、例えば関西在住でリモートで参加してもらうことも全然OKにしています。なのでIT企業のような職場環境になると思います。
一方で、そうはいっても役所ですから大きな金額を扱うということになるので、服務規律であるとか規範の順守は厳しくしたい。そこで、コンプライアンス委員会を設置して、公正性とか透明性の確保をしたい。
デジタル庁は、今までの役所のようにシステムの丸投げ発注はしませんが、さりとて調達に関しては民間から人も入ってこられるということで、いろいろ疑いをもたれないよう、徹底的にデジタル化のプロセスを透明化していきたいと考えています。
デジタル庁が9月1日にスタートし、今年はデジタル元年ということで10月10日と11日を「デジタルの日」ということにしました。デジタルの日には、多くの企業にも協賛をしてもらい様々なイベントをやっていく予定ですが、毎年デジタルというものに関心を持ってもらう、デジタルのプラス・マイナスを検証するということをやっていこうと考えています。
われわれがデジタル庁を設定するにあたって、大本になっているのは、今の時代の認識です。日本のポジションを冷静に見て、デジタル化の遅れを認め、そのうえで、やるなら今しかないだろうということで、こういう強力な権限を持った組織がスタートするということです。この国にとってラストチャンスだけど、まだ一気に挽回できる可能性もある。そういうミッションを背負っていくのがデジタル庁です。
そしてデジタル庁は、規制改革のシンボルであり、なおかつ成長戦略の柱、司令塔でもある。ですから民間の皆さんのマインドセットも変えていただかないといけないと思っています。
今までは官庁仕事として受けていたベンダーの方々も、基本的な考え方を変えてもらうし、われわれはスタートアップ企業とともにシステムを開発するということも公言しています。
同時に民間のDXというのは私の目から見てもまだまだ進んでいない。まだ民間の皆さんが本気になっていないなと思います。なので、民間の皆さんが本気になれるような環境をわれわれ自身もつくっていこうと思っています。そういう意味では非常に責任が重いけれど、やりがいのある仕事です。
【対談・質疑応答】公平性とセキュリティ重視の霞が関で、どうスタートアップを活用するのか
朝比奈一郎(以下、朝比奈) 民間を活用するということについて、デジタル庁が発足してからいろいろ進みそうだということはお話からよく分かりましたが、ここまで来るまで、即ち助走期間が非常に肝心だったと思う。大臣に就任されてからここまでの過渡期、民間の活用についてはどのようなことに注意しながらやってこられましたか。
平井 民間の皆さんともフラットな意見交換をしようということで、アイデアボックスというものを設置しました。これは有名な方、そうでない方も含めて皆さんどんどん意見を書いてもらえるということで、そこで上位にきたアイデアはもう実践しています。たとえばPPAP(パスワード付き圧縮ファイルとパスワードを別々に送信する送信方法)の廃止は、上位に来たのですぐ実行に移しました。
またウェブを使って、企業のCTO(最高技術責任者)とかCIO(最高情報責任者)、CISO(最高情報セキュリティ責任者)の皆さんと意見交換もさせていただきました。そこで嬉しかったのは、デジタル庁の創設について、多くの皆さんから本当に前向きの意見や人的協力のお申し出をいただけたこと。同じ方向に走っている方々がたくさんいるんだなと思います。
そういう方々――お金のことは置いておいてまずは協力したいという方々――との意見交換を水面下でずっとやり続けていたので、ある意味、そこがリクルーティングにも大きなプラスになったのではないかなと思います。もう少ししたら、どういう方々かというのがラインナップで出てきますが、おそらく多くの皆さんに見ていただいて、納得できる陣容になるだろうと思っています。
朝比奈 霞が関には、公平性や公明正大性、過去の実績を重視して、人材や企業を使うという文化が強いと思うんです。そうするとなかなかスタートアップについては、セキュリティの関係もあったりして、能力、やる気があってもなかなか活用しにくいというイメージとしてある。そこはどう取っ払っていこうとしていますか。
今までは、悪く言うと巨大ITベンダーがレガシーとして官公庁の仕事をとり続ける中で、どうしてもスタートアップの参入が進んでこなかった。そのあたりについて、今後どのようにセキュリティと実績と、公明・公正性を保ちながら、同時にアジャイルにやっていくのでしょうか。
平井 大事なポイントだと思います。システムの規模などから考えて、なかなかベンチャーが手を出せないというのが霞が関のシステムだと思います。あまりにもリスクが高い、大きすぎると。そういうものをすべてベンチャーに請け負ってもらうというのはかえって贔屓の引き倒しというか、途中で倒れてしまう可能性もあるので、そこはよくシステムの内容とかミッションを見ながら考えていくということです。
まずアーキテクチャーを根本的に変えるという仕事は、実はデジタル庁の内部で行います。内製化したメンバーでそのアーキテクチャーはつくることにしています。ですから自分でつくったアーキテクチャーですので、発注の仕方も今までのようなベンダーに丸投げということにはならない。
また、アプリであるとか国民が使いたくなるような新しいシステム、特にUI/UXという面では、これは日本のベンチャーで頑張っているところがたくさんありますので、そういう皆さんと一緒につくろうと思っています。発注者も自らリスクをかぶっていく覚悟です。
いろんなアプリケーションに関しては、ローンチしてからが本当の勝負です。つまり「毎日のようにUI/UXを改善できる」という体制の中でベンチャーの皆さんに参画してもらいたいなと、そう考えています。
ですからデジタル庁自らがリスクを負って責任を取るという体制の下じゃないと、なかなかベンチャーというものが力を発揮できないと思っています。
そういうことで、最初から完成品というものが出来ないのがこの世界なので、そういう今までとは違う発注の仕方を考えていきたいと思っているし、SBIR(中小企業技術革新制度)などありとあらゆるものを駆使しながら、多くの皆さんに参画できるチャンスを与えていきたいと思っています。
そして今回、国のシステムだけではなくて、地方自治体の今までのシステムも、例えばアプリケーションみたいなものは、いろんな企業にとってチャンスになると思う。そのあたりに関しては、今回われわれが目指すべきアーキテクチャーを発表すると、おそらく多くの皆さんが呼応して提案してくれるだろうと思います。そういう提案は大歓迎ですし、われわれのアーキテクチャーに対しての質問とか意見もパブリックコメントなどで受け付けていきたい。相当時間をかけてつくるものにはなりますが、世間の目に晒してさらにブラッシュアップできたらと思っています。ですから今までと違って、「失敗というものを恐れない。走りながらつくっていく。」と考えていただけたらと思います。
朝比奈 今日の話から霞が関のシステムの統一とか自治体のシステムとの統一というのは大臣の気迫も感じられたのですが、日本の場合、残念なのは企業の方もデジタル化が遅れているということです。そういう中で民間のデジタル化がどう進んでいくのか。そこのお考えをお聞かせください。
平井 国や自治体だけがDXをやってもこの国は変わらないと思っています。特にデジタル庁は民間とも一緒にやれるものはやっていきたいと考えています。民間にとって、今回われわれが整備するベース・レジストリや情報連携基盤、オープンAPIの戦略等々は、ビジネスチャンスになると思うんです。ぜひそこにご参画もしていただきたいと思っています。
一方でデジタルの話ばかりすると、地方の企業の方などの中には、「自分たちはデジタルじゃないのにな」などと思われる方もいらっしゃると思うのですが、今回コロナで分かったことは、いかにこのアナログの世界というものが人間にとって価値があるのかということ。逆説的な言い方ですけど。デジタルでいくら頑張っても、人間のインターフェイスがアナログである以上、人間を直接幸せにすることは出来ないんです。そうなると、デジタルは裏で汗をかいて、アナログの世界をいかに価値のあるものにしていくか、そしてそこをビジネスとして広げていくかということが大事になる。単純にデジタルじゃないと儲からないという、そういうことではないということが今回はっきりと分かったと思うんです。
ですから人間の根源的な欲求に寄り添っていろいろな生活の選択肢を増やしていくところにビジネスチャンスがあって、それをうまく広げていくためにはデジタルインフラ、AI等々を使うということが必要だと思います。そこの橋渡しもデジタル庁が出来たらいいなと考えています。(了)