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2014年1月31日
青山社中メールマガジン vol.38 正しい想像と地道な創造~年頭に当たって思うこと
正しい想像と地道な創造 ~年頭に当たって思うこと
新年最初のエッセイであるにも関わらず、いきなり後ろ向きの話で恐縮だが、40歳になって、つくづく体力が落ちたと思う。
せっかく長めだった年末年始の休暇では、恐らくはノロウィルスと思われる病原体にやられ、2日ほど寝込んでしまったし、実は、このエッセイも、腹痛と熱に苦しみながら病床で書いている。「新年早々1か月に2回も寝込むなんて、やはり、初詣の際に、本厄なのに妻のアドバイスに従わず、安い方の厄除けの札を購入したのが失敗だったか」などと我ながら本質的ではないところを後悔している。
起業した頃は、まだ37歳だったこともあって、ほぼ毎日2~3時間睡眠で乗り切っていたわけだが、4年目を迎えるにあたり、残念ながら「寄せる年波には勝てない」ことを痛感している今日この頃だ。(ここまで読んでくださった方は、「年頭所感なのに、何と後ろ向きな」と思われるかも知れないが、この後、ちゃんと前向きになるので、今しばしご辛抱いただきたい)
40歳を過ぎても勝ち続けている人の一人に、郷里の先輩(私は飯能出身で、羽生さんは所沢生まれなので少し無理があるが・・・)でもある棋士の羽生善治氏がいる。1995年に、25歳にして7大タイトルを全て独占するという前人未踏の記録を打ち立てられた時は、私自身かなりの将棋ファンだったこともあって、大いに触発されたが、43歳になられた現在も、三冠(棋聖・王位・王座)を保持しておられ、ちょうど昨日は、挑戦者としてタイトル争い中の王将戦で勝利を挙げられたところだ(通算1勝2敗)。
羽生三冠は、将棋には「読み」の部分と「大局観」の部分があると言う。「読み」とは、「相手がこう出たらこう出て、、」というように、まさに、反射神経や記憶力を駆使して文字通り「読む」のに対し、「大局観」とは、大づかみに方向性をつかむことだそうだ。前者は、歳とともにその能力が衰えていくが、後者はきちんと努力していけば、逆に成長していくと、羽生三冠は位置付ける。つまり、大局観を磨くことで、「読み」を省略できるようになるというわけだ。
私見では、大局観とは、まずは「絵を描く」ところから始まる。虚心坦懐に現状を大きく見ることも大切だが、その現状の中の各ピースを自分なりにつなぎ合わせて絵を描かないと何も始まらない。世間の動向や森羅万象にやたら通じている人がいるが、私の見るところ、「単なる知識人」「頭のいい人」で終わっている人が大半だ。「大局観」を持っていることとは少し違う。
そして、絵を描くには「感情」がいる。綺麗な写生であれば写真で良い。何かを成し遂げたいという強い想いがなければ、ピースをつなげる気にならない。羽生三冠は、インタビューの受け答え等を見ても「冷静沈着な人」という印象だが、「ハブ(羽生)にらみ」という言葉や、重要な大局で勝ちそうになると手が震えることでもかつては有名だった。大きな感情を抑えるために培われた冷静さ、ということではないかと思う。
溢れんばかりの想い・情熱と、それを押さえる冷静さ、そして、その「感情」と「冷静」をベースに感性と理性で描く絵。この大局観を持ち続ければ、たとえ、歳とともに能力が衰えようとも、老いることは無いのではないかと思う。歳を重ねても必要な「地道な努力」が出来るという能力の裏にも、この「真の大局観」がある気がしてならない。私と同い年で同じ名前でもあるNYヤンキースのイチロー選手(年収はかなり違うが・・・)、サッカー日本代表の中で最高齢のガンバ大阪の遠藤選手、みんな共通するのは、「想い・情熱」「それを押さえる冷静さ」「大局観」「地道な努力」ということではないかと思う。ダジャレで恐縮だが、一言で言えば、「正しく“想像”して地道に“創造”する」ということになろうか。
病床で、
・「都知事選が盛り上がらない」(候補者から都政への強い「想い」も「絵」も感じない)、
・「トヨタの生産台数が世界初の1000万台を超えた」(かつてハイブリッドカーに踏み出すなどの「絵の描き方」と「地道な努力」)、
・「30歳のうら若き女性研究リーダーを中心とするチームがSTAP細胞を作製」(必ずやり遂げようとの「想い」、今日でこの研究を止めようと何度も思ったという中での「地道な努力」)、
・「安倍総理がソチ五輪開会式に行く」(周辺環境が厳しい中、多少無理してもロシアとの関係を重視するとの「想い」やエネルギーや北方領土問題も見据えた「大局観」)
などのニュースに接しているが、やや大げさに言えば、全ては「正しい想像と地道な創造」で説明がつくのではないかとすら思う。
明日(2月1日)、30代の塾生たちが中心となり、私が代表理事となって「日本と世界をつなぐ会」(一般社団法人)を立ち上げる。日本の地域の産品等を海外に出し、コンテンツ(アニメ等)も展開し、海外から人や投資を呼び込むことを目的に3チームで発足する。すでに、塾生を中心としたNPO法人「地域から国を変える会」が大いに活動しているところであるが、今年も、何人の青山社中リーダー塾生たちが、「想いと情熱」をもって絵を描き、地道な努力を繰り返すのか。塾頭として非常に楽しみだ。
とはいえ私の場合、大局観以前に、まず必要なのは体力の創造かも知れない。ただ、毎年思っていて実現しないから、まずは厄除けの札を高いものに変えようか、、、などと冷蔵庫に貼ってあるお札が高級なものに変わっているところを病床から想像してみたりする。
筆頭代表CEO
朝比奈 一郎
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<1> 青山社中リーダー塾第4期生(5月開講)募集!
現役の青山社中リーダー塾生からのメッセージをご紹介します
【次回2/19(水)無料説明会・模擬授業】
お申込みサイト→http://kokucheese.com/event/index/138914/
【入塾志願受付中】
入塾志願サイト→https://aoyamashachu.com/project/leader/outline2014.html
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青山社中リーダー塾第4期生の募集に際して、第2回「無料説明会・模擬授業」の開催は、2/19(水)と迫ってまいりました。説明会ではリーダー塾のライブ感を体験いただけ
る模擬授業を塾頭・朝比奈一郎が行います。また、今日は現役の青山社中リーダー塾生からのメッセージをご紹介します。
【現役青山社中リーダー塾生からのメッセージ】
★竹内帆高(1期生)/国土交通省(ジョージタウン大学マックコート行政大学院 留学中)
2011年夏、私は初めて山口県の萩にある「松下村塾」を訪れることが出来ました。この小さな三角州に位置する街から、そしてこの小さな寺子屋から、僅か1年間の間に、高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋ら数々の偉人が育ち、日本の歴史を塗り替えたという史実に得も言われぬ感銘を受けました。これは、遺伝的に優秀な人材が偶然萩に集まったからでしょうか?そうではなく、「教育」と「環境」次第で如何に人間は開眼することが出来るか、そんな事を証明してくれるように思います。青山社中リーダー塾においても、思想を鍛錬するための教育、そして仲間と切磋琢磨しあえる環境を求め、毎年多くの熱い若者が集まっています。大それた目標であっても、人生で成し遂げたい夢をお持ちであれば、ぜひ青山社中リーダー塾の門を叩いてみてください。
★河野 麻衣子(3期生)/株式会社日立コンサルティング 社会イノベーション本部 勤務
リーダー塾での講義内容は多岐に渡り、中でも社会人になってからはなかなか学ぶ機会がない過去の帝国の歴史や、文化的思想等が入っている点はとてもユニークです。それをただ歴史として学ぶだけではなく、現在の社会の在り方との関連性等を考えながらディスカッションできる事は、社会人となった今だからこそより実感をもって考えられるような気がします。週末の朝に行かなくても誰にも文句は言われない講義に出席するのはなかなか大変ですが、塾頭や熱い仲間と過ごす時間は、他では得られない貴重なものです。自分一人では何もできない、だからこそビジョンを共有できる仲間のいる場所に身をおく、というのが私のポリシーなので、社中仲間が増えていくと素敵だなと思っています。
【青山社中リーダー塾 無料説明会・模擬授業 概要】
1.開催日時
2月19日(水)19時30分~
3月15日(土)16時~
4月 5日(土)16時~※現役塾生との交流会を予定、模擬授業はありません。
4月 8日(火)19時30分~
4月11日(金)朝7時30分~
2.会場
青山社中株式会社 会議室
東京都港区南青山2-19-3 サザンキャッスルビル2F
3.参加費 無料
4.お申込みは、申込みサイト(http://kokucheese.com/event/index/138914/ )から受付ております。
【入塾志願受付を開始しております】
青山社中リーダー塾第4期生募集(2014年5月開講)の入塾志願は受付中です。入塾を志願される方は、開催概要ページ( https://aoyamashachu.com/project/leader/outline2014.html )下部の【青山社中リーダー塾 入塾志願フォーム】をクリックのうえ、必要項目をご記載ください。必要項目には、皆様の基本情報に加え、志望動機(1000字程度)が必要となります。なお、入塾志願フォームから送信できない場合は、office@aoyamashachu.com 宛に入塾志願フォームと同内容を明記のうえ、メールにてお申し込みください。志ある皆さまのご応募を心よりお待ちしております。
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<2> 開催迫る!2月21日(金)19時 ~ 青山社中フォーラムvol.20
玄田有史 東京大学教授 講演会
お申込みサイト→http://kokucheese.com/event/index/138368/
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2月21日(金)19時より、玄田有史 東京大学教授をお招きし、青山社中フォーラムを開催いたします。労働経済学がご専門で若年層の雇用問題研究の第一人者である玄田有史先生に、私たちを取り巻く労働環境、働くということ、そして近年先生の研究テーマである「希望学」など様々な角度からご講演いただく予定です。
【開催概要】
1.開催日時
2月21日(金)19時 ~
2.会場
青山社中株式会社 会議室
東京都港区南青山2-19-3 サザンキャッスルビル2F
3.参加費 2500円(※今回の参加費は、会場でのお支払いになります) (懇親会はございません)
4.内容 18時30分~受付開始
19時 開会
19時5分~講演
20時~質疑応答
20時30分 閉会
5.お申込みは、申込みサイト(http://kokucheese.com/event/index/138368/ )から受付ております。
【玄田先生講師略歴】
1988年 3月 東京大学 経済学部 卒業
1995年 1月 ハーバード大学 客員研究員
1996年 1月 オックスフォード大学 客員研究員
2000年4月 学習院大学経済学部教授
2007年4月 東京大学社会科学研究所教授(現在に至る)
●主な著書●
『仕事のなかの曖昧な不安-揺れる若年の現在』(中央公論新社、2001年、サントリー学芸賞、日経・経済図書文化賞)
『ジョブ・クリエイション』(日本経済新聞社、2004年、労働関係図書優秀賞、エコノミスト賞)
『ニート-フリーターでもなく失業者でもなく』(共著、2004年、幻冬舎)
『希望学』(全4巻)東大社研・玄田有史・宇野重規・中村尚史(編)(東京大学出版会、2009年)
『人間に格はない-石川経夫と2000年代の労働市場』(ミネルヴァ書房、2010年)
『希望のつくり方』(岩波新書、2010年)
『増補改訂 14歳からの仕事道(しごとみち)』(イーストプレス、2011年)
『希望学 あしたの向こうに-希望の福井、福井の希望』(東大社研玄田有史編、2013年、東京大学出版会)
『孤立無業(SNEP)』(日本経済新聞社、2013年)
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<3> 青山社中リーダーシップ・公共政策学校もクライマックスへ
3/12伊佐山建志氏、3/26熊谷俊人千葉市長のゲスト講師
授業のみのお申込みも可能です
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好評を頂いております、青山社中リーダーシップ・公共政策学校政策系講座は、昨日、小黒一正法政大学経済学部准教授による経済・財政分野を終えました。毎回、授業は延長しており、生徒の皆さんの意識の高さと小黒先生の熱弁は回を追うごとにヒートアップするものとなりました。さて、3月12日(水)・26日(水)は、それぞれ伊佐山建志氏、熊谷俊人千葉市長をゲスト講師としてお呼びしております。
申込みはこちらのサイト( https://aoyamashachu.com/project/leader_extension/admission.html )からどうぞ。ゲスト講師をお呼びする3月12日(水)・26日(水)のみご参加をご希望の方は、申込みサイトより、「リーダーシップ系講座受講申込フォーム」に入り、「第4部:2回(現代のリーダー編)3万円」にチェックを入れお申込みください。なお、申込みサイトからうまく申し込めない場合には、office@aoyamashachu.comにご連絡ください。
■リーダーシップ系講座 第13回(3月12日(水))ゲスト講師:伊佐山建志氏(元特許庁長官、元日産自動車副会長、前カーライル・グループ日本法人会長)
33年に渡る通産官僚としてのご経験、及びその後の日産自動車、カーライル・グループ(投資ファンド)でのご経験を踏まえ、パブリック及びビジネスの双方の視点から今日本に必要なリーダーシップについて、グローバルな視点も交えつつ、幅広くご講演を戴きます。
■リーダーシップ系講座 第14回(3月26日(水))ゲスト講師:熊谷俊人千葉市長
30代の現役の千葉市長として日々ご奮闘されている熊谷氏に、市政におけるチャレンジ、特にどのようにリーダーシップを発揮してきたか、を中心にご講演を戴きます。また、ご講演の他、青山社中リーダーシップ・公共政策学校(リーダーシップ系講座)受講者とディスカッションをしていただく予定です。
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<4> 日本の魅力を発掘し、誇りをもって海外へ普及させよう~
あす2/1(土)一般社団法人「日本と世界をつなぐ会」設立総会
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青山社中リーダー塾生を中心とした有志が決起し、代表理事を朝比奈とする「日本と世界をつなぐ会」として、モノづくりや技術、伝統文化やサブカルチャーなど世界から評価される日本の魅力を海外へ発信し普及拡大を目指す活動を進めて参りました。この度、当会を一般社団法人「日本と世界をつなぐ会」として設立させる運びです。あす2月1日(土)に設立総会を開催、大きな船出を致します。これからの活動にご期待ください。
○「日本と世界をつなぐ会」とは・・・青山社中リーダー塾生を中心とした有志によって決起され、モノづくり、技術、サービスなどを扱うモノチーム、伝統文化、アニメ漫画などを扱うコンテンツチーム、 海外からの観光客呼び込みを手がけるインバウンドチームの3チームにより、また日本固有の魅力について、異文化との共感や融合を図りながら、創意工夫による新しい価値創造にも意欲的に取り組みます。
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<5> 地域から国を変える会理事長・朝比奈が
黒磯駅前及び周辺地域活性化懇談会座長の任命を受け、
黒磯駅周辺のプロジェクトに関わることになりました
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現在、NPO法人地域から国を変える会では、栃木県那須塩原市を中心としたエリアの活性化について取り組んでおりますが、那須塩原市役所が主催する「第1回の黒磯駅前及び周辺地域活性化懇談会」が開催され、理事長の朝比奈が座長となりました。市内経済団体の代表や有識者らで構成、26年度からの5年間で図書館をメーンに駐車場や駐輪場、広場などの整備を予定しています。懇談会メンバーは、市外からは、リバースプロジェクト代表の伊勢谷友介さん、東京芸大教授の伊藤俊治さん、フードデザイナーズネットワーク代表の中山晴奈さん、市内からも各種団体の代表の方など、錚々たる方々が結集しています。
【NPO法人地域から国を変える会からのお知らせ】
2/15(土)16:30から「プロジェクト説明会」と題して、現在取り組んでいる、栃木県那須塩原市、新潟県三条市での活動について、説明する場を開きます。本会になんとなく興味を持っていた方、地域活性という言葉が気になった方、これを機会にコアメンバーとして活動してみたい方、この機会にどうぞご参加ください。詳細は、地域から国を変える会フェイスブックをご覧ください。→ https://www.facebook.com/chiikikara.org
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<6> 青山社中のメディア掲載・講演等のお知らせ
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<1月の実績>
【メディア】
「サクセス登龍門」朝比奈密着取材/対談の模様を放映
・CS局 ACT ON 1月7日(火)15:00~15:30/1月21日(火)15:00~15:30
・CS局 MALL OF TV 1月10日(金)10:00~10:30/1月24日(金)10:00~10:30
※なお、「サクセス登龍門」は、インターネットサイト「handa.tv」に登録(無料)すると、過去の映像を閲覧することができます。
ラジオ文化放送「福井謙二 グッモニ」朝比奈へのインタビュー内容を紹介
【講演等】
1月13日(月)「ハーバードビジネススクール・ケネディスクール卒業生による新年特別無料セミナー」(株式会社アゴス・ジャパン主催)パネルディスカッションに登壇(朝比奈)
1月27日(月)「職員向け講演会」(三条市役所主催)(朝比奈)
1月30日(木)公明党勉強会にて講演(朝比奈)
1月27日(月)・30日(木)Z会公務員試験対策講座「政治学」(遠藤)
*開催中止 1月18日(土)「東京都知事選 公開討論会(東京都内24の青年会議所主催)コーディネーター(朝比奈)
<2月の予定>
2月15日(土)立命館大学「立命館 霞塾」(朝比奈)
2月16日(日)「リーダーと国家の盛衰 講義」(G1東松龍盛塾主催)(朝比奈)
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