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2017年10月31日

青山社中メールマガジンvol.83 一強化するアジア諸国 ~衆院総選挙(日本)や共産党大会(中国)から考える~

青山社中メールマガジンvol.83 一強化するアジア諸国 ~衆院総選挙(日本)や共産党大会(中国)から考える~

総選挙を振り返って:外交と長期安定政権の必要性


約10日が経った今でも世の興奮が冷めてない印象があるが、衆議院議員総選挙が終わった。私が官僚時代に立ち上げた「新しい霞ヶ関を創る若手の会(プロジェクトK)」や青山社中リーダーシップ公共政策学校から新たに国会議員が複数名誕生し、個人的にもまだ興奮気味である。
 
それにしても今回の選挙は、9月中旬の安倍総理の電撃的な解散決断報道に始まり、前原民進党代表・小池都知事の大博打、枝野氏の乾坤一擲の新党立ち上げなど、わずか1か月で、驚天動地級の動きがいくつもあった。しかし、大山鳴動はしたが、結局は、元通り、安倍官邸・自民一強状態が際立つ結果となった。
 
上記キーパーソンたちの動きや投票先についての細かな所感は、投票日の数日前のフジサンケイビジネスアイ紙に論考を寄せたのでそちら(以下のリンク)を参照して頂きたい。改めて思うのは、明らかに政策・体制的に準備不足の各野党に政権を委ねるよりは、安倍政権が続く方が国益に適っているということだ。国民は賢明な判断をしたのではないか。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/171017/bsg1710170500003-n1.htm
 
特に我々国民が真剣に考えなくてはならないのは、外交だ。日本が世界のGDPの2割近く・中国のGDPの何倍もの数字を叩きだしていた時代は、世界情勢に関心を持たずとも何とかなった。世界の方が日本を無視できなかった。ところが今や我が国のGDPが世界に占める割合は約6~7%、中国の半分以下であり、いずれ2%になるとの推計もある。ますます、米中の間を「たゆたう小舟」的存在になって行かざるを得ない。
 
国益がぶつかり合う外交交渉の現場では、下手すると国力以下の成果しか得られないし、逆に上手くやると、国力以上の存在感を国際社会に示し、大きな果実を得ることが出来る。そのためには、まずは長期政権を作りだし、首脳や大臣クラスの各レベルでのパイプを安定させる必要があることは言うまでもない。外交の本質は、実は交渉当事者が国内の反発を押さえられるか、というところにあるが、政権基盤が安定せず、短期間で代わる可能性の大きい交渉相手を信頼して話を進めることは絶対的に無理である。
 
例えば、野党第一党になった立憲民主党の55名の衆議院議員と1名の参議院議員の略歴を全て見るに、こうしたことを肌で理解している政治家が極端に少ないのではないか。留学経験者、或いはピースボート等で海外を見た議員は散見されるが、特に安保面等に関わる国際交渉に主体的に臨んだ経験者は、多めに推測してもせいぜい5名程度だ。与党批判をして、護憲を叫んでいるだけでも、右肩上がりの経済力で何とかなった平和な時代とはわけが違うことに、切迫感・危機感を持って国民自身が気づかせねばなるまい。
 
 
安倍政権の方向性と日本国民の耐性
 
日本人は特に「傲慢」が大嫌いだ。選挙について意見交換をしたメディア関係者にも、今回の小池氏の敗因は、考えが違う人を入れなかったこと以上に、調子に乗って「排除」とか「さらさらない」という傲慢な表現を使ってしまったこと、それがメディアで繰り返し流れたことだと言う人が多い。
 
発足以来約5年の安倍政権(第1次政権は除く)も、最近の各種調査によれば、内閣不支持率が支持率と拮抗もしくは上回るケースが増えてきているが、主因は「驕り」への反感ではないかと思う。大して本質的・国家的なテーマとも思えない森友・加計問題があれほど燃え盛ったのも、政権長期化からくる「驕り」のようなものを国民が敏感に感じ取ったものではないか。
 
ただ、歴史や現実の教えるところでは、漂流し、混乱しつつある社会や組織をまとめるには、ある程度強権的に行くしかない。多様な意見を出し合って語り合うことを否定するものではないが、共和政だったローマが、カエサルやオクタヴィアヌスという前期帝政に道を開いた英雄たちのおかげで繁栄を取り戻したように、つぶれかかった日産がゴーンの強権的改革で復活したように、世界のヒーローたちは必ずしも100%の民主主義・自由主義を絶対視していない。
 
安倍政権は、「一強だ」「傲慢だ」と非難されようと、「全世代型」の各種社会保障政策、今回の選挙の表向きの焦点でもあった消費増税、財界への介入による労働者の賃上げなど、日本経済・社会への介入を益々強めていく方向にならざるを得ない。その他、サイバーセキュリティ対策が典型だが、SNS等を使っての政治的・経済的な他国操作を狙う海外勢に対抗するためにも、民主主義・自由主義的理想像を犠牲にする監視国家的介入を否応なく強めていくだろう。皮肉だが、政権が標榜している「岩盤規制の緩和」も「強権的」でなければ進むはずもなく、メタ的には実は「大きな国家」的所作である。
 
個人的には、誠に残念な事態だが、全くもって仕方がない。大前提としての民主主義・自由主義を守りつつも、それを損ないかねない方向の政策の数々に、良くも悪くも平和ボケしている「日本の良い人たち」が今後、どこまで耐えられるか。民主主義・自由主義的方向性を絶対視して社会が崩壊するのは本末転倒だが、一方、後述する中国にはないような民主主義・自由主義社会はやはり戦後日本の譲れない成果でもあり失ってはならないアイデンティティでもある。如何にバランスを取るか、これから国民・政権の英知が問われる。
 
 
中国の共産党大会を振り返って:一強化するアジア
 
日本の総選挙と同じ頃、5年に1度の中国共産党大会が行われ、24日に閉幕した。毛沢東・鄧小平以来の3人目として、習近平の名を冠した思想が行動指針として採択され、チャイナ・セブンとも言われるトップの指導層である「政治局常務委員」は習近平の息のかかった者でほぼ固められ(50代の次代リーダーは一人も入らず)、国営企業はもちろん、各企業への国家の介入も強化された。内実はそう単純ではないにせよ、外形的には習独裁がここに完成したかの観すらある。
 
このような最近の中国の集権的・強権的動きの背後には、割と分権的で指導部が混乱していたとの見方もある胡錦濤時代や、小泉政権後のころころと総理や閣僚が変わる日本の民主主義の体たらくを反面教師にしていると見る識者もいる。詳述はしないが、中国の各種経済政策は、昨今特にとても強権的である。
 
こうしてみると、民主主義・自由主義の日本においても一強・強権的傾向が強まっているが、同時に、社会主義を標榜する中国においても、実はその度合いは徐々に強まっていると言える。イデオロギーは異なるが、現象面として、近い方向を目指して動いていると見てもおかしくない。
 
翻って、アジア諸国を見るに、インドのモディ政権も、かなり強引な高額紙幣の廃止やGST(全国統一の物品サービス税)導入などが典型だが、強権的な改革を進めているし、丁度来日しているドゥテルテ大統領が率いるフィリピン、軍政が続くタイ、やはり軍が大きな力を持つミャンマー、マレーシアのナジブ政権、かねてより「明るい北朝鮮」などと揶揄されることもあるシンガポール等々、アジア全体が大きく一強化して、強権的に経済政策等を進めて来ているような気がする。一強化するアジア諸国の中で、安倍政権が内政・外交でどのような思い切った動きをするか。その中長期的ビジョンと実行がなければ、政権の崩壊は意外に早いであろう。
 
代表・CEO 
朝比奈一郎

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<1> 第38回青山社中フォーラム 岸田文雄 
   自民党政調会長・前外務大臣による講演会
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自民党政調会長・前外務大臣の岸田文雄氏が青山社中フォーラムに登壇します。

岸田氏は、安倍政権の「地球儀を俯瞰する外交」の一翼、日本の安全保障、新興国への開発援助など、様々な外交政策の推進に取り組まれてきました。外務大臣としては歴代第2位の在任期間を誇ります。

今年度は政調会長に就任され、長期的視点に立った日本のビジョンの検討に取り組まれるなど、自民党の政策立案の中心としてご活躍されております。

今回の青山社中フォーラムでは「世界の潮流と日本が取るべき進路について」 というテーマ(仮題)で1時間ほど講演を頂きます。また、岸田氏の講演後には、岸田派期待の若手議員、前外務大臣政務官の武井俊輔氏(朝比奈とは学生時代の友人)をお招きし、青山社中代表の朝比奈と対談を行う予定です。

本講演・対談が皆様の今後のアクションを促す一助となれば幸いです。奮ってご参加ください。

【日時】2017年11月21日(火)18時30分-20時00分
    ※通常の青山社中フォーラムより1時間ほど早い時間での開催となりますのでご注意下さい。

【会場】一般財団法人高度技術社会推進協会(TEPIA)B1F 会議室 A
住所:〒107-0061 東京都港区北青山2-8-44 
   東京メトロ銀座線 外苑前駅3番出口から徒歩4分
URL:https://www.tepia.jp/access

【申し込みページ】
http://ptix.at/pYEspF


【参加費】講演会2,500円 (青山社中後援隊メンバーは1,500円、割引コード別途送付)
※ 11/20 (月)以降のキャンセルは返金不可となります。コンビニ・ATMでチケットを購入し、キャンセルした場合は500円の返金手数料が発生します。

【内容(予定)】
18時00分 受付開始 
18時30分 開会 
18時35分 岸田政調会長による講演
19時15分 質疑応答
19時30分 武井議員と朝比奈による対談
20時00分 閉会

【講演者プロフィール】
昭和57年 早稲田大学法学部卒業・㈱日本長期信用銀行入社
昭和62年 父・岸田文武衆議院議員秘書となる
平成5年  第40回総選挙にて衆議院議員 初当選
平成9年  自民党青年局青年局長就任
平成12年 商工部会長就任
平成13年 自民党経理局長・文部科学副大臣就任
平成17年 衆議院厚生労働委員長就任
平成19年 内閣府特命担当大臣 (沖縄及び北方対策・国民生
      活・再チャレンジ・科学技術政策・規制改革担当)就任
平成20年 消費者行政推進担当・宇宙開発担当大臣就任
平成23年 自民党国会対策委員長就任
平成24年 宏池会会長、外務大臣就任
平成29年 自民党政調会長就任・防衛大臣兼任

【注意事項】
政局の状況など、岸田政調会長の都合により急遽開催を見送らせて頂く場合がございます。その場合、開催の1週間前までには、お申込み頂いた皆様には連絡をさせて頂く予定です。予めお含みおき頂ければと思います。

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<2> 人材紹介事業「青山社中キャリア」の開始
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この度、青山社中では人材紹介事業「青山社中キャリア」を立ち上げました。

行政で培った政策の知識を、ビジネスで活かす。最前線の経営で得た生きた感覚を、次は政治に持ち込む。こうした政・官・民を飛び越えるキャリアは、この国ではまだ例外です。まして、なんども飛び越えるキャリアパスは、そうありません。

いわゆる「回転ドア(リボルビング・ドア)」は、もっと軽くていい。青山社中は、そう考えます。

新事業では、企業へ転職を考える官庁在籍者、公務員へ転身を考える企業在籍者などを中心に、中途採用の紹介・マッチングを手がけます。

日本に「リボルビング・ドア・プラットフォーム」を構築することを目指し、新たな事業を進めて参ります。

【「青山社中キャリア」ウェブサイト】
https://aoyamashachu.com/project/career


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<3> 青山社中フォーラムVol. 千葉市長 熊谷俊人 氏
   による講演会を開催
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熊谷俊人 千葉市長に青山社中フォーラムに登壇頂きました。
 https://aoyamashachu.com/forum_report/2017/4926.html

本質を掴んで改革を進める姿が素晴らしく、「Wetな人間関係を作ってDryに改革」「配る福祉から支える福祉へ」「選択肢のある政治」等、具体的実例を交えながら、素晴らしい講演をして頂きました。

参加者のアンケートは、提出者全員が「満足」で、「企業経営にも活かせる行政改革の話が非常に参考になった」などの声を頂きました。

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<4> 青山社中リーダーシップ・公共政策学校が開講 
    Heroes of Local Governmentに記事が掲載
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今年も10月より青山社中リーダーシップ・公共政策学校が無事スタートしました。

国家・地方公務員、地方議員、経営者、大手企業、外資系企業、地域企業、公認会計士等、多様な受講生が集まっています。

10月は朝比奈がリーダーシップの基礎理論、伝記、国家の盛衰などの講義を行い、11月からは竹中先生(政策研究大学院大学教授)の政治・行政系の講座がスタートします。

また、地方自治体を応援するメディア「Heroes of Local Government」に青山社中リーダーシップ・公共政策学校の記事が掲載されました。社会や公共政策について学び、大局観を身に付けると共に、現状を変革していく意思、リーダーシップを学ぶ学校として、無料体験授業の様子や今後開講する講座の内容がレポートされています。

【霞が関を飛び出した講師たちと学ぶ 「リーダーシップ」と「公共政策」の学校】
https://aoyamashachu.com/news/2017/4929.html

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<5> N3(New Numata Network)のメンバーと
    燕三条工場の祭典を見学
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「地域の起業においては、個別企業としての成功を目指すことはもちろん、町全体が地域のアイデンティティを大切にしながら、如何にネットワークとして盛り上がるかが大切です。町全体の盛り上がりが、個別の起業の成功を促進することにもなります。

  そうした観点から、朝比奈が塾頭を務める「ぬまた起業塾」の現役生・卒塾生、そこからスピンアウトしたN3(エヌスリー/New Numata Network)のメンバーたちが、朝比奈が引率する形で、燕三条工場の祭典を見学し、市長や実行委員長をはじめとするキーパーソンの皆様と意見交換してきました。(※朝比奈は三条市経済活性アドバイザーも務める)

  鍛冶技術で有名な新潟県燕三条地域にはキラリと光る個別企業がたくさんあるわけですが、2013年から始まっている工場の祭典では、そうした企業たちが協力して、期間中、見学者を積極的に受け入れ、町全体がネットワークとして盛り上がっています。昨年は4日間で約3.5万人、今年は集計中ながら5万人とも言われる一大イベントに成長しています。

  快く祭典の見学を受け入れてくださり、貴重な話を聞かせてくださった國定市長、実行委員長のタダフサの曽根社長、マルト長谷川の長谷川会長・長谷川社長、諏訪田製作所の小林社長、マルナオの福田社長、全体をアレンジしてくださった長谷川三条市経済部長ほか三条市の皆様に感謝したいと思います。

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<6> 今月のフジサンケイビジネスアイ「高論卓説」
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総合ビジネス金融紙「フジサンケイビジネスアイ」の連載記事
「高論卓説」で今月も朝比奈の記事が掲載されました。

【題名:長期安定政権の利点 強い求心力、高める政策実現性】
http://www.sankeibiz.jp/business/news/171017/bsg1710170500003-n1.htm

【過去の記事はこちら(青山社中筆頭代表 朝比奈一郎のブログ)】
http://blog.livedoor.jp/aoyamashachu/

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<7> 青山社中リーダー塾通信
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*青山社中合同クラスを開催
10月28日(土)の合同クラスではネットイヤーグループ株式会社の石黒不二代社長にお越しいただきました。

デジタルマーケティングの最前線に関する内容から、ご自身のキャリア、経営論まで多岐に渡り、非常に刺激的な時間となりました。

*リーダー塾生が安全保障の勉強会を開催
10月14日(土)に安全保障の勉強会が行われました。

現在、北朝鮮のミサイル・核の脅威で東アジア情勢が緊迫している中、
日本人として持つべき安全保障感覚及び知識を身に付けることが目的です。

元防衛医科大学校副校長で現在、防衛省職員生活協同組合代表理事・理事長の山内千里先生を迎え、安全保障の現実とあるべき姿について大いに議論しました。

*青山社中リーダー塾通信 6期生 竹井 淳平
「これからの日本が経済成長を続けるのは難しい。江戸時代のように文化に注力した方が良いのではないか。」
 
深夜3時。池田内閣の名宰相、下村治が生前に残した言葉がふと浮かんだ。
 
新卒から8年務めた三井物産を退職し、独立して半年が経つ。“33歳独身の港区おじさん”は、眼前に溢れる仕事を掃討するマシンとなりつつ、またしても人生の変化を求めていた。仕事の格も収入もそれなりに上がってきたが、サラリーマン時代では想像できなかった数々の刺激をとうの昔に忘れ去り、また足りない何かを探し始める。たぶんそれは結婚ではない(僻みではない)。
 
“おじさん”はこの数年で人生の変化に対して考え直す多くの機会を得てきた。
例えば割と順風満帆なキャリアで、退職までの自分の姿を80%の正解率で想像しながら生きていた数年前、駐在先でアマゾン奥地のカヤポ族を訪問した時のこと。唯一会話ができる先住民族の酋長が、穏やかだが迫力のある表情でそっと言った。「君は常に新しい刺激を求め成長したいというが、その先には何があるのか?私たちは、同じ生活サイクルの中でヒトと自然の変化を毎分毎秒感じている。毎日がとても刺激的だ。」
またアフリカで石炭を掘っていた頃にふと目にした仏教の本(kindle)の一説にはこう書かれていた。「仏教は、現実と合致しない言葉がけ(妄想)を当てにしません。 “こうなったらいいな”という所謂〝方向性〟は考慮するが、それはあくまで将来のことであり妄想の領域です。過去を引きずることも同様に妄想です。いま目の前に見えているものだけが現実です。」
 
007を観た後に街ゆく人全てがスパイに見えてくるほど影響を受けやすい単純な性格の“おじさん”は、割と簡単に退職し、さっさと自分の会社を立ち上げて、いくつかの刺激を乗り越えて今に至る。割と順調である。そして“今日の目標は明日のマンネリである”と自分に言い聞かせながら翌朝の資料を無心で作っていた深夜3時、寝不足でボーっとしてきた頭にあの言葉が思い浮かんだのだ。
 
青山社中リーダー塾では、政治、経済、宗教がどのような転機や思想を経て今に至っているかを体系的に学ぶことができる。坂本龍馬がこの“おじさん”と同じ年の頃、彼は明治維新の立役者として最期を遂げ、ジョブズはアップルを追い出され、孫文はたぶん何回目かの革命に失敗している。彼らは眼前の最も大きな課題を全力解決する過程で多くの変化に身を置いており、“刺激”なんてものを求める暇は無かっただろう。眼前の最も大きな課題とは一体何なのだろうか。
 
もうすっかり明るくなってきた明け方5時、六本木の雑居ビルの中で、日本が今後直面するであろう経済的課題と江戸時代の華やかな文化を思い浮かべながら、数時間後に迫ったプレゼンを書き終えようとしていた。


*NPO法人「地域から国を変える会」(リーダー塾生が立ち上げた団体) 
【兵庫県多可町】
多可町では、ビッグデータを活用し、データ上から町の課題を明らかにし、経済活性化策を講じる取組みを行っています。10月に実施しました多可町幹部の皆様向けの現状分析プレゼンテーションでは、町の一大産業について、製造機能はあるものの卸売機能が不足している等、あらゆる課題が明らかとなりました。今後、これらの課題に対する打ち手を構築します。

【千葉県木更津市】
木更津市の公共交通網形成計画の策定支援を行っている中で、現在、市内の多様な事業者からヒアリングを行っています。スクールバス・福祉バスなど、路線バスと重複している路線が多くある中で、地域の中で効率的且つ利便性を確保した持続的運行可能な路線体系に向けて検討を重ねています。

*一般社団法人「日本と世界をつなぐ会」(リーダー塾生が立ち上げた団体)
【群馬県沼田市】
海外販路開拓事業について市長や市の幹部と意見交換を行いました。イトーヨーカドーやABC Cookingなどと協働し、沼田市の産品、果樹や木工品等を戦略的に海外展開するための、セミナー開催や海外市場視察の検討を進めています。

【千葉県木更津市】 
東京湾アクアラインによる房総半島のゲートウェイである木更津市は、都内からアクセスがしやすく「三井アウトレットパーク 木更津」などへの買い物客が既に一定数訪れており、観光客の誘致において非常に可能性のある地域です。公共交通機関の整備や認知度の拡大等、インバウンドの戦略実行に向けた核となるDMOの設立に向けた活動をJTB総研と行っています。

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<8> 青山社中のメディア掲載・講演等のお知らせ
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<10月の実績>
・10/3 人材紹介・コンサルティング会社 クライス&カンパニー主催の「汐留フォーラム」にて講演
 題名:ありのままに生きる ~30代までに身につけるべき「志の立て方」~
 https://aoyamashachu.com/news/2017/4759.html

・10/13 「2030年の八女を真剣に考える会」にて講演
 題名:青山社中/特に地域活性活動のご紹介
 https://aoyamashachu.com/news/2017/4938.html

・10/13 福沢諭吉文明塾での講義録がHPに掲載
 題名:一歩踏み出すために~基軸力と構想力~
 https://aoyamashachu.com/news/2017/4906.html

・10/16 地方自治体を応援するメディア「Heroes of Local Government」に記事掲載
 題名:霞が関を飛び出した講師たちと学ぶ 「リーダーシップ」と「公共政策」の学校
 https://aoyamashachu.com/news/2017/4929.html

<11月の予定>
・KIT(金沢工業大学)虎ノ門サロンに登壇(朝比奈)
 題名:教育を新発想で! 次世代に夢馳せる、ニッポンの未来設計
 【申し込みはこちらから】


・政策懇談会にて講演(朝比奈)
 題名:マクロとミクロからみた地域活性 ~青山社中の歩みと現状にも触れつつ~

・朝霞市などの経営者・後継者が集うサムライセミナーにて講演(朝比奈)

 
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