メールマガジン

Vol.56 戦争と平和に関する不都合な真実

信じがたいほどの猛暑が続く中、あと2週間ほどで、今年も8月15日を迎える。今年は敗戦からちょうど70年の節目の年であることから、安倍総理が出すとされている「談話」の動向が特に注目されている。

ただでさえ、戦争や平和について考えさせられることの多い時期であり、また、特に今年は節目の年でもあるわけだが、そうした事情に加えて、現在、国会での議論を超えて、国民的に安保法制のあり方が大論議を呼んでおり、一層、戦争と平和に意識が向かわざるを得ない。

法案や国会審議のあり方については、5月号のメルマガや、フジサンケイビジネスアイでの連載コラムなどで再三言及していることもあり、詳述はしない。今回は、一般的に、戦争と平和ということについて、3つの逆説的な視点から雑感を書いてみたいと思う。前号では、アーチストのMr.Childrenについて触れたが、知人の間で「政治や行政ネタじゃない方が良いじゃないか」と好評だったこともあり、今回も、映画作品などに適宜言及しながら柔らかく書こうと思う。

極めて直感的な視点であり、一般論化するのはやや乱暴なのかも知れないが、昨今の国会周辺での安保法制への反対デモや、TVの討論番組や国会審議で与党に喰ってかかる女性議員などを見るにつけ、私の中で一つのぬぐい難い仮説が脳裏をよぎる。

それは、「平和!平和!」と叫んでいる人が、実は最も好戦的なのではないか、という逆説だ。そもそも、「平和のために、『戦い』ましょう」という言説自体に矛盾を感じるし、同じ文脈で、「他国が攻めてきても、何があっても、絶対に武器を取るべきではない。」と息巻いている人のほとんどは、実は、自分とは異質の人たちがズカズカと入り込んで来たら、真っ先に「ブチ切れ」て、武器を取って戦い出すのではないかと勘繰ってしまう。意見が違うだけでこれだけヒートアップしているのに、武器をもって来る異人に対して攻撃的にならないとは、どうも本能的に思えない。

かつて、人種差別と闘う白人の新聞経営者が、自分の娘が黒人の立派な青年と結婚することを知って複雑な気持ちになり、両家で会う際に思わず反対してしまうという映画(『招かれざる客』)を見たことがある。この映画では、最終的には結婚を認めるが、主義主張がロジカルでも、実際には感情的に逆の行動を取ってしまうことはよくあることだ。

戦争が基本的に悪であることは一般的に論を待たないし、もちろん、私だってそう思う。しかし、例えば映画に関して考えるに、鑑賞しながら、「生きる」ということを真剣に考えたり、生の証とも言える「恋愛」が最も燃え上がると感じたりするのは、実は生命が危殆に瀕(ひん)する時であり、特に、戦争や革命が背景にある映画を見ている時であろう。

私は実はハリウッド系のいわゆる単純な「ラブ・コメディー」(通称ラブコメ)映画が大好きであり、パッと思いつくだけでも、『Pretty Woman(プリティ・ウーマン)』とか、『How to lose a guy in 10 days(10日間で男を上手に振る方法)』とか、『Sweet Home Alabama(メラニーは行く)』などは、何度となく見てキュンとしているし、さすがに時間もなくて複数回は見なくなったが、最近のラブコメも結構見ているつもりだ。

しかし、当然ながら、やはり、真剣に「生」の輝きや、恋愛の盛り上がりを感じたりする映画は、単純なラブコメというよりは、命がけの戦争や革命を背景にした題材のものが多く、先日も、たまたまBSで放映されていたロシア革命を背景とした大作映画の『ドクトル・ジバコ』を、もう5回くらいは見ているだろうか、再度、つい朝まで見てしまったところだ。(偶然だが、その少し後の今月10日に、主演のオマー・シャリフが他界したことは本当に悲しい。)

大ヒットした『永遠のゼロ』にしても、少し前の『硫黄島からの手紙』にしても、主人公たちが絶望的な戦争の中で死を覚悟することで、逆に生を輝かせた(真の生のために命を使った)ことが、国民的感動を呼び起こしたと言える。明日は『進撃の巨人』の封切り日だが、原作の漫画がこれだけヒットしているのも、死を前にした生という切迫感があることは間違いないと思う。私は戦争を肯定しているわけではない。ただ、命がけの格闘を意識することなく、生を輝かせるのは難しいという逆説的な真実からは、我々は逃れられないのではないか、とも思う。

そんな「不都合な真実」についての面倒な思考から逃れようと、先週末、昆虫好きの5歳の息子を連れて『アリのままでいたい』という映画を見に行った。夏の平和な日差しに照らされた長崎のある林が映画の舞台だが、これまた、実はすさまじい生存闘争が繰り広げられているという内容であった。例えば、一匹のメスのカマキリが生む卵群から、最初は200匹ほどが孵化して旅に出るが、途中、次々と命を落とし、最後は、交尾する際にメスに喰われるという凄まじい形で命を落として種を残すオスのカマキリも出てきたりする。

この長崎の林同様、国際社会も、一見、マクロには「戦争のない世の中」の様相を呈しているが、その実、ミクロには、中東のIS国によるテロ行為やウクライナでの紛争をはじめ、凄まじい戦いが各地で繰り広げられている。

以上、戦争と平和を巡る「不都合な真実」について、つらつら思うことを書いてきたが、色々な意味で、完全な平和というのはあり得ないと思うし、また逆に、命がけの闘いの中で、真の意味での心の平和や生の輝きを得たりもする。

明日もまた、どこかで誰かが、平和のために戦い、或いは、戦いの中で真の平和を見出すのであろう。

筆頭代表・CEO
朝比奈 一郎

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<1> 2015年度「青山社中リーダーシップ・公共政策学校」開講!!
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ご好評頂いている青山社中リーダーシップ・公共政策学校を、今年も開講致します。今年は “学びやすさ” を重視し、「リーダーシップ」「政治・行政」「経済・財政」「地方自治」「医療・社会保障」の各編を、10月からの各月で3回ずつ水曜日に開催し、各編5万円 (入学金1.5万円を除く)で受講頂けるように致しました。遠隔地からのビデオ受講も可能となっております。リーダーシップや公共政策に関心のある方々のご参加をお待ちしています。

◆無料説明会日程・申し込みサイト◆
8月5日(水)19:30~21:00 (担当:朝比奈) http://ptix.co/1eHYRsq
※説明会と合わせて塾頭の朝比奈が講演を実施致します!!
演題:「これからのリーダーとは ~パブリックマインドと大局観~」

8月26日(水)19:30~21:00 (担当:久保田) http://ptix.co/1UD6cdH
9月12日(土)14:00~15:30 (担当:久保田)http://ptix.co/1eHZj9W

◆カリキュラム◆
□リーダーシップ系講座(全1科目)
【10月】リーダーシップ編(全3回 講師:朝比奈一郎 本学校長 青山社中筆頭代表CEO 中央大学客員教授)
第1回 10/14(水)リーダーシップの基礎理論について
第2回 10/21(水)人生の「ケーススタディ」としての伝記 ~スティーブ・ジョブズと盛田昭夫~
第3回 10/28(水)大局観を身に付ける:文化・文明論と戦略物品の変遷について ~木綿や茶から次代の物品・サービスを考える~

□政策系講座(全4科目)
【11月】政治・行政編(全3回 講師:竹中治堅 政策研究大学院大学教授)
第1回 11/4(水) 議院内閣制と選挙制度
第2回 11/11(水) 首相の指導力
第3回 11/18(水)日本政治の構造変化と安倍政権の下における政策決定過程

【12月】経済・財政編(全3回 講師:小黒一正 法政大学経済学部教授)
第1回 12/2(水) マクロ経済政策
第2回 12/9(水) 財政
第3回 12/16(水) 社会保障と世代間問題

【1月】地方自治編(全3回 講師:久保田崇  本学副校長 前・陸前高田市副市長、元内閣府参事官補佐)
第1回 1/13(水) 公務員の実務力の鍛え方
第2回 1/20(水) 少子化・高齢化を踏まえた地域活性化策
第3回 1/27(水) 東日本大震災の教訓を生かした防災施策

【2月】医療・社会保障編(全3回 講師:宮田俊男 日本医療政策機構エグゼクティブディレクター・医療政策ユニット長・京都大学客員教授)
第1回 2/3(水) 国民皆保険制度を維持していくために
第2回 2/10(水) 急激な高齢化社会、将来的な人口減少を乗り越えるために
第3回 2/17(水) 健康・医療産業は日本における成長分野の柱の一つになり得るか?

◆内容詳細◆
・期間:平成27年10月~平成28年2月 (水曜日)

・対象:リーダーシップや公共政策に関心のある人 (各編先着順で最大30名を予定。年齢制限無・選考無)

・場所:青山社中株式会社(東京都港区南青山2-19-3 サザンキャッスルビル2F)

・時間:19:30 ~ 21:30 (前半講義55分 + 休憩10分 + 後半講義55分)

・学費
– 入学金:15,000円 (税込)
※過去・現在の青山社中リーダー塾生、エクステンションスクール受講生、本学受講生は入学金免除。
– 受講料: 各編(3回) / 50,000円 (税込)
※全編 (計5編 15回) を受講頂いた方は受講料を2割引 (250,000円→200,000円) 。入学金は割引対象外。

・修了条件:修了を目的としない個別科目の受講も可能ですが、以下の条件を満たすと修了となります。
– リーダーシップ系講座:全出席
– 政策系講座:政治・行政編/経済・財政編/ 地方自治編/ 医療・社会保障編より2科目以上受講 (全出席)
※欠席者はYouTubeによる受講可。受講後、レポート提出・受理で出席扱いとなります。

・特典
①講義終了時に修了証発行 (修了要件を満たしたもの)
②修了生は「青山社中後援隊」初年度会費を免除
※「青山社中後援隊」とは青山社中の理念・事業に賛同し、活動を後援頂ける方々による会員組織。「青山社中フォーラム」への割引参加・会員同士の交流会への参加が可能。
③受講生ML・卒業記念パーティーの実施等により、受講仲間との活発な交流が可能。

◆受講申込み◆
・申込サイト:http://aoyamashachu.com/contact_aslg1/
・申し込み締切り
– 全編 (計5編 15回) セットでの申込:10/9 (金)
– 各編個別での申込: 各講座初回講義前日まで

それでは、皆様のご参加をお待ちしております!

青山社中リーダーシップ・公共政策学校 事務局

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<2> 青山社中株式会社体制変更のお知らせ
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主に8月より以下の通り体制変更をします。

・久保田崇 青山社中リーダーシップ・公共政策学校副校長に就任 (前 陸前高田市副市長)
・阿部司 教育事業担当 (青山社中リーダー塾事務局長等)に就任
・桑島浩彰  非常勤取締役に就任 (渡米により一時的に。翌年2月に復帰予定)
・和泉亜弥沙 退任

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<3> 熊本市教育大綱策定アドバイザーに就任しました(遠藤)
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遠藤が熊本市の教育大綱策定アドバイザーに就任しました。
熊本市は、平成24年4月に全国20番目の政令指定都市となり、人口も増加傾向にあり
ます。昨年12月には大西一史市長が新たに就任し、今まさに変革期を迎えています。
全国的に地方創生が叫ばれる中で、地方自治体における教育政策の在り方は、「選ば
れる自治体」となるための大きな鍵となります。

弊社での経験はもちろん、これまで勤務した文部科学省や熊本県教育委員会での知見
も活かして、市長が策定する教育大綱(教育・学術・文化振興の基本方針)の立案に
携わります。どうぞよろしくお願いします。

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<4> 青山社中リーダー塾通信
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*青山社中合同クラス(ビジネス系)を開催
7/11にヤフー株式会社 副社長 執行役員の川邊氏をお迎えし、ご講演頂きました。電脳体の立ち上げから、ヤフーへの売却、転籍という川邊様のご経験に基づき、「すごい人」や「リーダーシップ」に関するご意見、また「10年後の当たり前」を創るのが事業の醍醐味であるという話を頂きました。青山社中リーダー塾の塾生にとって、変革に向けてアクションを起こしていく上で、非常に参考になる内容でした。

*青山社中リーダー4期生  村上しづか
2014年の5月から2015年2月までリーダー塾座学編を受講し、今は海外赴任のため6月末からボストンに移り、実践編として、座学編で学んだ知識を生かす毎日を送っている。

座学編そのものはもちろんのこと、毎週授業を共にした同期生から受けた影響は大きい。 同期生の一人にいつも本質をつく発言をする人がいて、うらやましいと同時に圧倒させられてい た。ある時席が隣になり、ふと横を見たら、iPadで今授業で出てきた単語をひらがなで猛然と検索 していて、こういう人でも必死で調べるのだなと思った。また、仕事の合間を縫って2時間の授業の うち30分授業を受け、その後当直に向かう同期生もいた。 そのほかにも、文化・文明論の授業でシェールガスがトピックとして出てきた。物知らずのため 休憩時間に他の同期生に特徴を聞いたら、シェールガスが開発された背景から技術・契約までもの の10分で明快に説明してくれ、その博識さと快さが印象に残っている。

授業を通して見た彼らの姿を、今になってふと思い出すことが多くなった。どちらでも選んでも 誰にもなにも言われないだろうと判断に迷う時、見るからに優秀さが滲み出ているのに、それに甘 んじることなく真摯であり続ける彼らの様子が脳裏によみがえるのだ。彼らの行動が知らず知らず のうちに自分の判断軸を形成しているのに気がつく。? 脳裏によみがえるという意味では、座学編で学んだリーダーも同様だ。朝比奈さんが一人で語り きるカエサルや坂本龍馬たちは生き生きとしていて、また「もし自分が同じ立場だったら、この局面でどうするか」をつっこんで考えさせられるため、歴史上のリーダー達が生きたお手本として記 憶に残るのだ。人物だけでなく、国家の盛衰も同様である。?

 朝比奈さんや塾生全体に通じるのは、彼らから暖かい風が吹いているのを感じることだ。
最初リーダー塾を知った時、青山社中メンバー紹介を見て思ったのは「なんか『最強』って感じ だな」ということだった。もちろん少々臆した。しかし実際に朝比奈さんにお目にかかってみる と、最強の実力はそのままに前面に感じるのは、浩然の気といったようなもので、のびのびとした 気持ちにさせられる。

これは塾生も同様で、更に言うなら、青山社中の他の方、リーダーシップ・公共政策学校や フォーラムの講師の方々にも共通している。今でもこういった方々が言われたことや姿勢が心のよ りどころとなっている。

2014年度は、リーダー塾のほかにリーダーシップ・公共政策学校も通えるものは申し込み、気に なるものは全てやってみる生活だった。座学編終了後、塾生の合宿に参加してさらに気合が入った ところで、ボストンへ赴任することになった。早速朝比奈さんや塾生の方とご相談しながら、ボス トンに到着し、今は新しい業務に取り組んでいる。 猪突猛進気味の私の性格を見抜いた朝比奈さん の、「やるべきことをじっくり見極めてから一気呵成に行け」とのアドバイスを心に留めつつ過ご したい。

*NPO法人「地域から国を変える会」◎青山社中リーダー塾生が中心となり立ち上げた団体です。
【沼田チーム】
7月18日、ぬまた起業塾開講式が行われ、県内で第一線で活躍する経営者の方の講演、市長・塾頭からの熱い講義が行われました。また、懇親会・二次会を通じて、多くの塾生の皆さんと交流しました。塾生の世代は20代~60代、起業という一つの目的の元に集まった多様な皆さんの交流は、これからどのような化学反応を生み出すのか、大変楽しみなところです。
NPO法人地域から国を変える会では、現在活動している三条、那須塩原、沼田、川崎に加えて、いくつかの地域で活動準備中です。ついては、プロボノ活動を通じて地域活性に貢献したいという会員の方を、広く募集しています。お問い合わせはohyama@aoyamashachu.com まで。

*一般社団法人 「日本と世界をつなぐ会」◎青山社中リーダー塾生が中心となり立ち上げた団体です。
先月、三条商工会議所加盟企業に取らせて頂いた、海外展開に関するアンケートの集計により、回答企業の中で海外展開に関心を持っている企業が68社いることが分かりました。その68社について、三条の商工会議所、工業会、貿易振興会の方々からご意見を伺いつつ、海外販路開拓の進め方について議論をしました。弊会からは、以下の出展機会をご紹介をさせて頂きました。
・台湾 遠東百貨店 (http://www.zipangood.jp/product/exhibition/taiwan2015/)
・おもてなしセレクション2015 (http://omotenashinippon.jp/selection )

また、10月には在ロシア日本国大使館で、三条市としての展示会開催を検討しており、その企画のコーディネートにも現在、携わっております。

海外展開について積極的で、既に弊会の紹介した機会に出展を決めている、
あるいは検討して頂いている企業様がおりますが、三条の製品が現地で売れるか
どうかということが今後の期待であり、課題にもなってくると考えております。

弊会の活動にご興味のある方は、事務局長・駒形(連絡先:komagata@aoyamashachu.comまでご連絡をお願い致します。

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<5>青山社中のメディア掲載・講演等のお知らせ
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<7月の実績>
・7/15 川崎市中小企業の活性化に向けた条例に関する懇談会に市の経済活性アドバイザーとして出席(朝比奈)

・7/16 フジサンケイビジネスアイ「高論卓説」7月号にて記事掲載 (朝比奈)
題名:組織運営力高い安倍政権
http://aoyamashachu.com/news/2015/1656.html

・7/18「ぬまた起業塾」開講式にて塾頭として講演

<8月の予定>
・フジサンケイビジネスアイ「高論卓説」8月号にて記事掲載予定 (朝比奈)
・リーダーシップのテーマでフランクリン・コヴィー社副社長・竹村富士徳との対談予定 (朝比奈)
・ビジネス総合誌「プレジデント」(8/10に発売予定)にて、ハーバード大学名誉教授 エズラ・ヴォーゲル先生と共に日中関係等についてのコメントが掲載予定 (朝比奈)
題名:「中国台頭のいま、日本人へのエール」